日本の皆様 ブオンジョルノ! 中部イタリア 南トスカーナ州の旅レポートもう少し続きます。
南トスカーナ地方には地元の人々に聖なる山とされているアミアータ山があります。標高1738メートルの元火山で、そのふもとに広大な森がひろがっています。アミアータ山の森の中にひっそりと人知れず存在する “BAGNI DI SAN FILIPPO ” (聖フィリッポの湯) に足を運びました。
上の写真はアミアータ山の遠景。地元の人たちがアミアータ山を呼ぶとき、L a nostra Amiata (我らのアミアータ)とよく言っているのが印象的でした。このアミアータ山、この地方の人たちに愛される聖なる山アミアータなのです。
森の中に入った時点で 硫黄のにおいがプンプン。
泥パックしてる人もいる!
このサン・フィリッポの湯、シエナ県にありますが、16世紀にも遠くフィレンツェから、メディチ家が通ったといわれており、コジモ・ディ・メディチもここに湯治にきていたそうです。
川の水が炭酸カルシウムと硫黄を含んでいるため鍾乳化した巨大な塊が何十万年という歳月をかけて形成されたそうです。この白い巨大な塊は通称 Balena bianca “白クジラ” と呼ばれ、ローマ帝国時代からその存在を知られており、地元の隠れた湯治場として親しまれてきました。
初めて見た方は、雪なのか氷なのかと目を疑うこと間違いなしの圧倒的なスケールのこの白クジラ。硬い岩です。つるつる大変よく滑るので、ほんとはこの白くじらの上は立ち入り禁止なのですが、さすがイタリア人、立ち入っている人多数!
まさに自然が作り上げた彫刻、白クジラ! しかし、この奥深い森の中に一番最初にこの白クジラを見つけた人、度肝をぬかれたでしょうねぇ。
“サン・フィリッポの洞窟” Wikipedia より借用
このサン・フィリッポの湯の近くにある聖地、“サン・フィリッポの洞窟” が名前の由来。13世紀、この洞窟に、フィリッポ・ベニーツィという聖人がローマ教皇の座を辞して隠れ住んでいた時期があり、この聖人を地元の人たちが手厚く迎え、滞在の手助けをしてくれたお礼に、聖人がこの地に効能豊かな温泉を湧きださせたという伝説が残っています。その温泉が サン・フィリッポの湯なわけです。
湯温はそれほど高くありませんが、下流に行けば行くほど、湯温が高くなります。自然の川ですので入場は無料!
アクセス方法・シエナ県カスティリオーネ・ドルチャの村にあります。車でアクセスが最も効率が良いですが自力で行く場合はローマからキウージ・キアンチャーノ・テルメまで電車で、その後 バン二・サン・フィリッポ行のバスが出ています。(サルテアーノにて乗り換え)
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